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Vol.5 脳神経系疾患・認知症でお悩みの方へ 楽曲解説 | ||
1. セレナード 第13番 ト長調 K.525 第2楽章 モーツァルトは1787年に、ウイーンでこの作品を作曲しています。 この作品は小さな夜曲として知られ、モーツァルトのセレナードの中では、もっとも人気の高い「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」です。バイオリン2部、ビオラ、チェロ、コントラバスによって演奏される第2楽章は、温かで豊かなメロディから成り立ち、心に自然と染みこんでくるような親しみやすさが特徴になっています。高い周波数を生み出す音の倍音が豊富に見られるので、脳神経系に心地よさを与えています。 2. バイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216 第1楽章 モーツァルトは1775年に、ザルツブルグでこの作品を作曲しています。 この章は、独奏バイオリンの奏でる音に、オーボエやホルン、ビオラ、バスの音がうまく調和をとっていて、全体的に牧歌的な雰囲気が出ています。また、きびきびしたソナタ形式の主題には素朴さも感じられます。弦楽器によって生み出された高周波音とゆらぎは、聴覚を効果的に刺激するとともに、副交感神経に作用して心身を落ち着かせる作用があります。 3. 2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448 第1楽章 モーツァルトはおそらく1781年に、ウイーンでこの作品を作曲しています。 この章はたいへん力強い曲の流れが特徴で、付点音符やトリルを伴っていて華やかさも感じられます。そして次第に 優しく愛らしい主題に向かっていく展開が爽快感を与えています。この曲は、アルツハイマー型認知症の改善に用いられており、ピアノの高音部から出る高い周波数が脳を効果的に刺激して、自律神経のバランスを整えてくれます。加えて、空間的な認知度を向上させる作用もあります。 4. ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K.333 第3楽章 モーツァルトはおそらく1783年頃に、リンツでこの作品を作曲したといわれています。 この章はソナタ・ロンド形式であり、たいへん明るく屈託のない展開が印象的ですが、中間部にはときおり短調に転ずる場面もあって、曲の表現が豊かに感じられます。リズム感にあふれる高い音の特性は、耳の内耳のコルチ器をうまく刺激して、脳神経系にエネルギーをインパルスとして送っているので、脳が充電されるような気分になります。 5. クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 第4楽章 モーツァルトは1789年に、ウイーンでこの作品を作曲しています。 モーツァルトがクラリネットの真価に気づいたのは、1784年頃といわれています。実際、クラリネットの奏でる音は、限りなく人声に近いといわれ、この特性に魅了されたモーツアルトはあらゆる分野で、この楽器の良さを生かしています。 この章は2つのトリオをもつメヌエットの楽章であり、クラリネットの陽気な旋律が印象的です。民謡調の展開と音のゆらぎは、脳のストレスを取り除き、安心感を与えています。 6. ディベルティメント ニ長調 K.136 第1楽章 モーツァルトは1772年に、ザルツブルグでこの作品を作曲しています。 バイオリン2部とビオラ、バスの4つの弦楽器が奏でる旋律は、脳に心地よさとさわやかさを与えています。特に、倍音効果によって生まれる高い周波数の音と効果的なビブラートは、頭の上に響き、活力を生み出します。さらに、この楽章はディベルティメントに特徴的なゆるやかな気分を備えており、同時にダイナミックな旋律の展開は、脳神経系を元気にしてくれます。 7. セレナード 第7番 ニ長調 K.250 第4楽章 モーツァルトは1776年に、ザルツブルグでこの作品を作曲しています。 この曲はハフナー・セレナードとして知られています。この章は、独奏バイオリンの奏でる旋律にホルンやファゴットなどの楽器の音がうまく調和をとって流れていくため、明るい爽やかな雰囲気が生み出され、脳神経の興奮を静めてくれる作用があります。日頃のストレスから脳をリラックスさせる上で大いに活用できる音楽でもあります。 8. バイオリン・ソナタ ヘ長調 K.376 第1楽章 モーツァルトは1781年に、ウイーンでこの作品を作曲しています。 この章には、全体的にとても明るい雰囲気があり、親しみやすい曲になっています。心からイライラを奪ってくれるような旋律は、たいへん印象的で新鮮さを生み出しています。第1にクラビーアによる演奏と次に続くバイオリンの演奏が、親しく相互に対話をしているように感じられます。毎日の働き過ぎや寝不足が原因で生じる脳の疲れを癒してくれる作用があります。 |
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