vol.11耳鳴り、難聴でお悩みの方へ  楽曲解説  
 
1. フルート協奏曲 第1番 ト長調 K.313 第3楽章
 モーツァルトはおそらく1778年に、マンハイムでこの作品を作曲したといわれています。
 独奏フルートの音色が、オーボエやホルン、ヴァイオリン、ヴィオラ、バスなどの純粋な演奏とマッチしていて、特にロンド形式で構成される第3楽章は、全体的に華麗な流れが印象的です。フルートの透明感あふれる明るい表情が豊かに表れ、木管楽器の奏でる明るいゆらぎが弦楽器の奏でる高周波音と調和し、耳から入力された音が副交感神経にうまく作用して、リンパの状態と血液の流れを改善します。

2. ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 K.495 第1楽章
 モーツァルトは1786年に、ウィーンでこの作品を作曲しています。
 ホルンはその性格上、独奏ホルンの旋律が牧歌的かつ狩猟的であり、全体的に落ち着いた流れが印象的です。オーボエとヴァイオリンの高周波音と倍音が、自律神経の中でもアクティブに働く交感神経にブレーキをかけるために、心身が安らく結果として、血流が改善し新陳代謝が回復してきます。こうして、内耳のリンパの状態を正常に導きます。

3. ヴァイオリン協奏曲 第5番 イ長調 K.219 第3楽章
 モーツァルトは1775年に、ザルツブルグでこの作品を作曲しています。
 この楽章はロンド形式の構成であり、テンポ・ディ・メヌエットの速度形式の特徴があります。独奏ヴァイオリンの奏でるゆらぎ音は、オーボエやホルン、ヴィオラ、バスとうまく調和しており、典雅な演奏が印象的です。中間部のトリオで曲想が一変して、異国情緒のトルコ風の音楽になり、この変化が強い印象を与えています。独奏ヴァイオリンのテンポの良いメリハリある演奏は、音同士の衝突による倍音を効果的に生みだし、ストレスホルモンであるコルチゾールを減少させます。ストレスを解消し、血行を促すことが耳の内耳環境に良い影響を及ぼします。

4. 弦楽四重奏曲 ニ長調 K.575 第4楽章
 モーツァルトは1789年に、ウィーンでこの作品を作曲しています。
 この曲はプロイセン王四重奏曲とも呼ばれ、第1および第2ヴァイオリンとヴィオラ、チェロによって演奏されています。第4楽章はアレグレットの展開で、テンポの良い流れがメリハリを与えています。ロンド形式のこの楽章は自由闊達で、明るく純粋なパターンが魂に染みこむようです。弦楽器の奏でる音はビブラートによるゆらぎ効果が大きく、加えて和音に満ちた高周波音が耳の環境を改善し、リラックスモードを誘導します。この結果、交感神経優位な状況によって生じる血管の収縮が改善されます。

5. ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216 第3楽章
 モーツァルトは1775年に、ザルツブルグでこの作品を作曲しています。
 この楽章はロンド形式ですが、既知の旋律をつなぎ合わせていく展開が印象的です。独奏ヴァイオリンの美しい音響と音色がたいへん充実しており、質的に管弦楽の扱いに工夫が凝らされています。ヴァイオリンとヴィオラの奏でる純粋な高周波音と倍音は脳に反響し、特に自律神経のバランスを整えてくれます。そして、アクティブモードを引き起こす交感神経にブレーキをかけるので、結果的にリンパの緊張をほぐす効果があります。

6. ピアノ・ソナタ イ長調 K.331 第3楽章
 モーツァルトは1783年に、ウィーンとザルツブルグでこの作品を作曲したといわれています。
 この曲はトルコ行進曲付きの名前で親しまれており、モーツァルトのソナタの中で最も有名な曲といえます。当時はオスマントルコがバルカン半島からハンガリーの周辺までを支配していたため、ウィーンの人々はそれが脅威的でした。そんな中、モーツァルトはトルコを舞台にした歌劇を作曲するのと同時に、この曲を書いたのです。テンポの良い流れは、脳神経系全体に作用し、自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを整えてくれています。

7. クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 第3楽章
 モーツァルトは1789年に、ウィーンでこの作品を作曲しています。
 クラリネットは管弦楽器として人の声に近い表現力に富むといわれています。この楽章には二つのトリオをもつメヌエットの優雅な演奏が流れています。第1トリオにはクラリネットは出てきませんが、ヴァイオリンとヴィオラ、チェロによる演奏はたいへん情熱的で、弦楽器同士の音が効果的な倍音を生みだしています。第2トリオでは、陽気なクラリネットが効果音を生みだし、これが弦楽器のゆらぎに富む高い周波数音とマッチして、副交感神経にうまく作用します。そのため血管が拡張して血流がよくなり、耳の循環系が改善する効果があります。
 
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